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Channel: 与那国フィールドノート
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ムサシアブミ

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ムサシアブミの仏炎包が妖しげに伸びてきた。

仏炎包はサトイモ科に特有のいわば花びら。

小さな花が密集する穂を包む。

与那国フィールドノート

ひっくり返した形が武蔵国で作られていた鐙(あぶみ)に似るという。


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関東地方以西に分布し、与那国での花期は1~2月。


1月23日撮影。




与那国へ戻る

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1月30日、沖縄一周市郡対抗駅伝を終え、与那国に戻りました。

残念ながら八重山チームは、昨年よりも順位をひとつ落として3位。

1位の国頭の背中はいっそう遠くなり、宮古にも割りこまれてしまうとは情けない。

30半ば、区間賞、2回走のオッサンは、高校生、大学生の走りが歯がゆいぞ。

奮起せよ!


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帰りついた与那国島は晴れ渡り、青空にカンヒザクラの濃いピンクが映えていました。

本土と違い南下していく沖縄の桜前線。

山原では見ごろを迎えていましたが、与那国島ではまだ咲き始めです。

束の間の青空だった

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2月は雨で始まった。

沖縄へ発つ前に広げた八重山毎日新聞には、2012年12月与那国島の日照時間は、1957年からの観測史上で最も短かったそうだ。

12.4時間、平年値の19%!

こうも天候不順が続くと、ヨナグニサンの羽化や開花時期など、今後の自然界の動向に影響があるかもしれない。


1月30日の写真。
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それでも春の兆しが目につく。

ヤンバルアワブキの芽吹き。


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色づき始めたフカノキの果実。


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ウスイロホウビシダ

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幾度となく入った谷だが、今日は探し物がある。


きっと、ある。

改めて周囲の環境を見て、何となく確信。

与那国フィールドノート
あった、ウスイロホウビシダ。

経験とカンを頼りに自生地を探し当てるのは、楽しいものだ。

しかし、どの自生地もピンポイントで個体数も少なく、危うさを感じる。


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国内の分布は沖永良部島、沖縄島南部、与那国島に限られる。

沖縄島南部では絶滅した可能性があるそうだ。

環境省RDB、沖縄県RDBともに絶滅危惧ⅠA類。


1月31日撮影。

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1月30日の散歩

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開花のピークを過ぎつつある
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タイワンオガタマ


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ツルグミ。


これから迎えつつある
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エゴノキ。


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ルリハコベ。


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急激な冷え込みで色づいたアカギの葉。


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何かと思って見上げたら


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リュウキュウモクセイ。


虫はぜんぜん見つかんないよ。

だからこんなの撮ったりした。
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交尾するニクバエの一種。

沖縄には30種ほどもニクバエの仲間がいるそうだ。

ちょっと種名までは分からない。


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センダングサの葉上にモリバッタの若齢幼虫がたくさんいた。


1月30日撮影。






1月31日の撮影

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あちこちで咲いていたオキナワサルトリイバラの花。


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小さなパパイヤのようなオキナワクロミノスズメウリの果実。


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やがて開くヤマモモの雄花。


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目立つ花があれば、


見過ごしそうな花々もある。
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ナカハラクロキ。


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タイミンタチバナ。


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高く伸びるコシダのゼンマイ。

与那国ではシダ類全般をバランと呼び、とくにコシダはタガバランと呼ぶ。

高いバランという意味。


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気温が低くアサギマダラは飛び立てないようだった。


1月31日撮影。



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ツクシガモ

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2月8日、この冬の最低気温を記録した。

12.4度。

常に10~20mの北風が吹いているので、かなり寒い。

冬型が強まれば、思いがけない迷鳥や与那国島では珍しいカモメ類の飛来が期待できるものだ。

ところが今冬は、そんな胸がときめくような出会いが一切ないばかりか、野鳥全般が非常に少ない。


2月10日、久しぶりに雨のない朝を迎えた。

厚い雲の隙間からは青空ものぞいていたが、日照不足解消を期待するには頼りない。

2月1~9日の日照時間は合計0.7時間。

いいかげん気が狂いそうだ。

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久部良ミットゥにツクシガモが現れた。


越冬ガモも少なく、特にオナガガモなどは1羽も見られない。

一体どこでどうしているのだろうか。

晴れの日曜日

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今日は久しぶりに朝から晴れている。

昼休み、写真を撮るには強すぎる日差しも・・・
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許す、許す。

タブノキも嬉しそう。


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ヘビイチゴの花。


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ソメモノカズラの果実がはじけ、種子が南東の風に乗っていく。


流れる雲に時おり日差しが遮られる。
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最盛期を迎えたアリサンバライチゴの花。


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いっちょ前になってきたフカノキの若葉。


最高の日曜日だなあ。

僕の休みも晴れてほしいよ、まったく。






シマフジバカマ

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石灰岩の隙間から、シマフジバカマが湧き出すように葉を広げていた。
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昨年10月、この植物を研究している方を一帯に案内した。

ありますよ、普通に・・・!

得意げに案内したのだけれど、まったく見つからなくて冷や汗をかいた。


それが今では、生命力に満ちた姿を見せている。
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葉の間からは突き出した無数の枯れ茎が見える。

10月には地上部は枯れていたのだろう。

そんなの知らなかったよ!


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蕾もつき始めていた。

花には各種の昆虫類が集まり、とくにマダラチョウの類が好む。

今年は花期が終わった後の動向を注意しなければ。


10月に花盛りだったショウキズイセンも今はごらん通り。

全く別の植物のようだ。与那国フィールドノート

さらに初夏になると、地上部はいっさい消えてしまう。

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不思議だねえ、植物の世界は。


巨大ムサシアブミ

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与那国島での自生地は少なく個体数も少ないムサシアブミ。

2月14日、ビロウ林の斜面を這い上っていくと、広範囲に多数自生する場所を見つけた。
与那国フィールドノート
与那国島では割と自生地が限られ、個体数も多くないサトイモ科の植物だ。


与那国フィールドノート

驚いたのは、どれも大型なこと。

これなど驚愕のサイズだ!
与那国フィールドノート

後方のクワズイモは標準サイズ、手前のムサシアブミは小葉の長さが40㎝以上もある。


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仏炎苞も、これまで与那国では見たことがない紅紫色に色づいていた。


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土に還るリュウキュウツチトリモチ

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林内に腐敗したバナナのような、甘ったるい匂いが漂う。

匂いのもとは足もとから。

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リュウキュウツチトリモチが黒ずみ、土に還りつつあった。


あんなに可愛らしかった姿が醜く溶けてゆく・・・。
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また今度の冬、会いましょう。

リュウキュウマメヅタ

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足を滑らすなよ。

今週末には「おきなわマラソン」が控えているぞ。
与那国フィールドノート

与那国フィールドノート

与那国フィールドノート

与那国フィールドノート
二段の滝をさらに詰めたのだが、探しているシダはなかった。


与那国フィールドノート
岩上や樹幹に張り付いているのはリュウキュウマメヅタ。

これもシダだ。

沢沿いではふつうに見られる。


ほら、長いのが胞子葉。
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裏を返せば、べっとりと胞子が乗っている。



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